今日はあいつの剣の師匠が来るらしい。
いつもは仕事で中々拝めないけど、今日はやっとその顔を拝める。
一体どんな化け物がこんな我侭坊やに付き合ってるんだ?
俺はアイツの部屋の扉をノックし合図を聞き扉を開けた。
扉の向こうにはアイツと誰かがいた。二人は俺の方を見て片方は睨みつけ、片方は優しく微笑んだ。
大きな体に大きな剣。伸びた髪は一つに結ばれていて昔のままだった。
彼が近づき手を差し伸べられとっさに半歩下がる。
彼から目が離せない

「初めまして、ガイ・セシル」
「はじめ…まして…」



使用人生活  V




「師匠!いつまで使用人と話してるんですか!」
「そう慌てるな、ルーク。彼とは今日が初対面なんだ。挨拶ぐらいはしておかないとまずいだろ?」
「…そう…だけど」
「心配しなくともすぐに稽古をつけてやる。先に中庭に行ってなさい」
「…はい」

不満そうに彼を見つめ名残惜しそうに部屋を出て行く。
パタンと扉が閉まるまで俺は扉を見ていた。
まだ頭の中が整理できていない。
何故彼がココにいるのか、とか
何故彼が俺の前にいるのか、とか
何故彼が「はじめまして」なんてことを言うのか、とか
混乱しつつゆっくりと視線を彼に戻す。

「よくご無事で…ガイラルディア様」
「…ヴァン…なのか?ヴァンデスデルカなのか?」
「はい」

彼は軽く頭を下げまた優しく微笑んだ。
身長も昔に比べやっぱりと言うか、当たり前だが伸びていて俺なんてまだ子供の域なんだろう。
彼を見上げ彼の頬に手を延ばす。普通に延ばしても中々届かないから彼は頭をさげ俺は距離を縮める。

「…生きて…いたんだ」
「はい」
「今までどこに…?」
「ガイラルディア様」

腰に手を回され引き寄せられる。
少し力が強く苦しくて顔を顰めるが居心地は悪くない。

「ガイラルディア様、彼が…――-ルークが憎くないのですか?」
「…」
「あれは貴方の家族の敵」
「けど、実際に殺したのはその父親だ」
「ならその父親に貴方様と同じ思いをさせてみてはいかがでしょう?」
「何?」

腕から開放され彼を見上げる。
優しい瞳ではなく何かを決意した強い瞳。
昔から俺はこの瞳が大好きだった。
瞳の中のさらに奥に隠された何かが綺麗に輝くから

「父親の大切なを奪いましょう。そすれば…少しは貴方様の気持ちが理解できるのでは・・・?」
「・・・・今更理解されてもな」
「父親はともかく、母親は悲しまれることでしょう」
「…」
「あの方はご子息を大事にしておられますから」
「…けど」
「私も手伝います。ガイラルディア様」
「…」

彼の服を強く握り締め、唇を噛み決意する。


「わかった…」






殺してしまおう 大切なものを奪われた悲しみを分からせるために







_________________________
なんか予定と違うもの完成。
気にくわなくなった。
多分続かない。これで終わり。


整理。
ガイ5歳でホド消滅

オリジナルルーク10歳
ガイ・セシルとして屋敷に。14歳(4歳差か三歳差)

レプリカルーク17歳
ガイ・セシル、レプリカのお気に入りに。21歳

年齢がごちゃごちゃになるー
どこかのサイト様で誕生日について語られていましたが、ガイ様は秋生まれが理想です(笑)
だってなんか似合うんだもん。


言い忘れ。
背景のビー玉。
奥四つがルーク、アッシュ、ガイ、ジェイドで
手前のやつは昔のガイ。恨み恨んでいる時は心が沈むときだから。
奥のやつよりは色が濃いの。復讐という色のせいで。
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