ジャンプネタバレ! コミックス派の人は注意アレ 兄貴が死んで木の葉が潰されかけて もうすぐ1年が経つ 「あー!もうやってらんねぇってばよぉ!」 火影専用のデスクの上にあった書類を一気に掴み空へと返してみた まぁそんなことすると、見張り役兼お守り役のサクラちゃんの鉄建も俺の頭に振ってくるのだけれど それが分かっていてももうやってらんなかった 「ナルト!あんた火影になるでしょ!弱音はかない!書類は大事に扱う!」 「無理無理!こんな書類の山片付くわけないってばよぉ・・・」 「じゃぁ綱手様に言いなさいよ」 「そしたら俺、生き残る自信がないってばよ・・・」 あの惨劇からもうすぐ1年 あの事件の首謀者である、暁・トビには逃げられ、それと同時に6代目火影がうちはサスケとともに姿を消した 五影会議も中途半端なまま中断され、そのあと5代目火影が目を覚まし、急いで木の葉の復旧へ全力を注いだ 木の葉はまだ、完全に元通りになったわけではないけど、少しずつ戻りつつある 6代目・ダンゾウが姿を消したおかげと綱手のばぁちゃんが目を覚ましたおかげで、早急に7代目を決めるということはなくなったが、ばぁちゃんはそうは思ってなかったらしく、復旧作業中の俺を呼び出して「お前を7代目へ承認させた」なんて言い出した 上層部はまだそれを心からは認めていなくて、それを認めさせるのはお前の仕事だろ?なんていってばあちゃんは隠居生活へ サクラちゃんはてっきり引き止めるかと思ったら素直に隠居させちゃうし、一体どうなってんだってばよ 「つーか、俺にはサスケを探すっていう大事な役割があるんだってば!」 「サスケくんのことは今は考えなくていいの。あんたは火影になることだけを考えてなさい」 「考えなくていいって・・・サクラちゃんそれどういう意味だってば!」 「五影会議で決まったの。うちはサスケには手を出さないが、誰も手を出さないし、サスケくんからも何も手を出さないって」 「いつ!?」 「この間の五影会議で」 「・・・それって・・・」 「どこの国もうちはサスケには手を出してはいけない」 「・・・!」 それってつまり、サスケを探したり連れ戻したりもダメってことだろ!? なんで、どうして!ってサクラちゃんに聞いてもだめだって言われ続けるから俺はサクラちゃんを振り切って綱手のばあちゃんのところへ走った 「ばぁちゃん!どういうことだってばよ!」 「騒々しい!」 「あだっ」 家に着くなり、ドタバタと駆け足で居間までやってきたらピンク色のクッションを顔に飛ばされてそれが見事に顔面に直撃した 顔を上げるとばあちゃんは暢気にしずねのねぇちゃんとお茶なんか飲んでてて、それが無性に腹が立って飛んできたクッションを思いっきりちゃぶ台のうえにたたきつけてやった 「何考えてるんだってばよ」 「サスケのことか?今は考えるな」 「なんで、そんなことになったんだってばよ!」 「私はもう、長くない」 「・・・・は?」 「寿命が尽きる。だから一刻も早く、ダンゾウの、6代目の後任を探さないといけない」 「・・・・寿命って」 「私の力のことはサクラから聞いたか?」 額にチャクラをため続け、必要なときに開放し、チャクラを利用して細胞を活性化させる 活性化した細胞は傷ついた細胞から順々に再生させていく しかし、細胞の再生には限りがある 「・・・私はそれを使いすぎたんだ。もう、まともに戦うことは難しいだろ」 「・・・」 「雷影はどうしてもサスケを討つといっていた。それを止めるのは無理だったんだ」 「・・・」 「そうしたらな、奇跡が起こったんだよ」 「奇跡?」 「あぁ」 「あのサスケが来たんだよ」 あの五影会議中断後、再び現・影たちは集った もちろん、ダンゾウもそこにいて暁の対策と、うちはサスケへの討伐 話し合いを始めようとしたとき、サスケが現れたんだ 「そこであいつ、なんていったと思う?」 「・・・サスケが?」 「あぁ。私は奇跡というものがあると始めて知ったよ」 五影たちはサスケを取り押さえようとしたが、あの写輪眼の前じゃそれも通用しない サスケのほうもサスケでさすがに五影を一度に相手にするのは武が悪いと分かっていたので、そう易々と攻撃はしてこなかった 「・・・なんのようだ」 「・・・暁には手を出すな」 「何をバカなことを・・・!」 「暁に手を出せば里を潰す」 「・・・・」 「もう一度言う。暁には手を出すな。暁は俺がやる。だからお前たちは・・・・―――」 「『お前たちは、里を守りぬけ』だとさ」 「・・・サスケが・・・?」 「それだけ言い残して逃げてったそうだ。それ以来、暁の動きは全く見られないと同時、ダンゾウの姿も消えたそうだ」 「・・・・」 「おそらく、サスケがどうにかしたんだろう。よかったなナルト」 「・・・・っ何が、良かったんだって言うんだよ!それじゃぁサスケは・・・!」 「だから、今のお前に出来ることはただ1つ」 「・・・」 「火影になれ。火影になってサスケを連れ戻せ」 「・・・ばぁちゃん」 「風影は力になってくれるそうだ」 「・・・」 「安心して火影の名を受け継いでくれ。火の意思とともにな」 「・・・まかせろってばよ!」 それから俺は今まで以上に火影への仕事に力を入れた 通常任務をこなしながら、書類と戦い木の葉の歴史から木の葉のすべてを頭に叩き込んでいった 同期のみんなが「今は耐えろ」なんていうから「今だけだからな」なんて返してずっと書類と戦った 「あー・・・もうだめ」 「お疲れ様」 「・・・・最近、任務いってねぇや・・・」 「火影様だからね、もう」 「ん・・・・」 「少し休憩されますか?」 「んー・・・そうすっかなぁ・・・」 サクラちゃんに許可をもらい、久々に自宅に戻る 今はもう火影邸なんていう家もあるけど、あれは広すぎて落ち着かない 昔からずっと住み慣れたあのボロアパートはまだ解約してないので時々、そっちに足を運ぶ 「ただいまぁっと」 ガランとした埃っぽい家に入ると廊下に足跡がうっすらと残る 寝室に入ると時々、誰かが片付けてくれるのか埃はなかった 窓際の棚のところにあるあの写真たてを見つけてそっと手に取る 「・・・俺、火影になったってばよ」 今はもう隣にいないアイツを思い出しながら独り言をつぶやく カーテンが引かれていない窓から月明かりがこぼれて、明るく照らしてくれる 今、どこにいるんだよ、サスケ 「・・・明後日、五影会議があるんだ。そのときにみんなに言うんだ。サスケを探させてくださいって。頭なんか下げたらまた雷影に怒られると思うけど、でもやっぱり諦めきれねぇんだ」 はじめて出来た仲間 初めて失いたくないと思えた絆 イルカ先生、カカシ先生、サクラちゃん、サスケ 初めて出来た大切なつながり それを失いたくないと思うのは俺のわがままってのもわかってる 「それでも、俺は諦めないから」 写真に写る不機嫌そうなあいつに誓った 「相変わらず、ウスラトンカチだな・・・お前は」 背後から声が聞こえた ゆっくりと振り返ると窓枠に腰掛けた状態の写真のあいつがいた 「・・・幻?」 「かもな」 ふっと口元を緩め穏やかに微笑む 月光に照らされて本当に現実味がなくて、恐る恐る手を伸ばしたらちゃんと頬に触れられて、暖かい 「俺、いま死んだかも」 「いや、立派に生きてるよ」 視線がぶつかり、また微笑んでくれた そうすると抑えていた欲望が止まらなくてそのまま無理やり抱き寄せて強く、強く抱きしめた 「馬鹿力」 「うるせぇ」 抱きしめる腕が自然と震えてくる もっと強く、強くサスケを抱きしめて二度と離すもんかとばかり抱きしめるとサスケからもためらいながらも抱きしめ返してくれた 「火影に、なれたんだろ?」 「全部サスケのせいだ」 「せいってなんだよ」 「サスケに会いたくて、大嫌いな書類とすんげぇ戦ったんだってば。どんだけ苦痛だったか・・・」 「知ってる」 「サクラちゃんにも何回も殴られるし、でもすんげぇがんばったつもりだってば」 「あぁ」 「それもこれも、全部サスケがあんなこと言い出すからだってばよ」 里を守りぬけ、なんてすんげぇサスケらしくない 復讐に走ったくせに、俺らのことなんて見向きもしなかったくせに どんだけ苦しかったか どれだけ、その言葉に縛られたか サスケが言ったという事実だけで俺は今まで戦えてたんだ 「・・・うるせぇ」 「会いたかった」 「・・・」 「ずっと、すんげぇ会いたかった・・・・!」 だから頼むよ 後生だから おまえも会いたかったって行ってくれ 幻でもいいから そうしたら俺ってば無敵になれるはずだから fin ______________ はい! 第三弾は現在進行形なジャンプネタからです ネタバレですいやせん でも、あたしはサスケを信じてるよww きっと、目を覚ましてくれると 届かない想いはないんだよ!www てなわけでオマケ 「つーか知ってるって?」 「サクラから聞いた」 「えっ、なんで!?」 「・・・」 「なんで、サクラちゃんだけ!?」 「いや、カカシと5代目も、あとシカマル・・・」 「なんで俺だけのけ者なんだってばよ!」 「・・・お前、嘘つけないだろ」 「う、嘘ぐらい!サスケのためなら・・!」 「無理だな」 「む、無理っていうな!」 こんなやりとりがあったと思うww 2009:07:31 お題サイト: ラルゴポット |