急に、顔に日差しを感じて重たいまぶたをゆっくりと動かすと、見慣れないカーテンに見慣れない天井
ふと、日差しからよけるため反対側を向くとなぜか金色頭のバカ面が目に入って思考が止まった

「・・・・」
「んぅ・・・さすけぇ・・・」

何を血迷ったんだ、俺は
久々に同期で飲みに行ったのは気まぐれで
もちろん、祭り好きなこのウスラトンカチもいるわけで
キバと仲良くはしゃいで、いのとも珍しく騒いで
サクラとシカマルが必死に抑えようとして
俺も少し浮かれていたのかもしれない
いつもに比べて酒の進みが速かったし、シノと色々話をしているうちにどんどん酒を飲まされて
自慢じゃないが、酒はそんなに弱くはないはずだ
どうにも手がつけられなくなった何人かをそれぞれの班のやつが看病することになって、あのウスラトンカチは俺に回されてきた
サクラが気を使って最初は連れていくと言ったが、万が一にもこのバカは男であってサクラは女だ
しかも、ナルトの初恋の相手でもある
なにかあったらいけない、と俺が引き受けたのまでは覚えてる

ようやく、思考が動き出してとりあえずここがどこなのか把握しなければ
布団から身体を起こす際に、突然腰の辺りに激痛が走った
よくよく見れば俺も、ナルトの素っ裸だったのに顔から血の気が引いた

「・・・・」

これはあれか!?
俗にいくやっちゃった系なのか!?
サクラとじゃなくて俺とやっちゃった系なのか!?
ウスラトンカチに目を移せば幸せそうに枕を抱きしめていて
俺は恐る恐る、しかもいやいや自分の下半身に触れてみた

「・・・(特に、なにか変わったところはないが)」

そうやって確認する自分がすごく惨めに思えて泣きたくなった
とりあえず身体は腰が痛むだけで、とくに異常は見られない
あたりを見渡すとここはどうやらウスラトンカチの家でベッドに二人仲良く裸で寝ていたらしい
洋服はベッドの下に散らばっていて俺は頭を覚まそうとナルトをまたいで風呂場へ行った



「・・・」

サスケの動く気配がしたからすぐに寝たフリ…というかマジで寝ないとばれるからちょっとだけ寝てて
気配が動いたと同時にうっすら瞼を上げた
どうやらまだ覚醒しきってないらしい
俺のことに気づかずにシャワーを浴びに行った
俺のほうとしては願ったり叶ったりでどうしてやろうかとワクワクしながらサスケが風呂からでるのを待った
飲み会にサスケもくるって聞いて迷わず、お世話になろうと決めた
サスケを取り戻せてからまったく進展がなかった俺はそれはもう毎日が地獄で告白しても「俺も」と返されるがどうしても違う意味に取られるらしく、抱きつくとマジで嫌な顔をされるわ、顔を近づけようとするとマジで引かれてた
どうやら意思の疎通はできていなかったらしい
なんで、この飲み会のときにべらぼうに酔ったフリをすればサスケが介抱役に回ってくるだろうし、そうしたらそのままなし崩しだ!と思っていたが、俺も相当疲れてたらしくいつもは酔わないはずがすんげぇマジで酔っ払っちゃって気がついたら朝でした!ってパターン
夢なのか現実なのか覚えてないけどサスケのこと押し倒して唇奪って服も・・・・
っていう一連はなぜか頭の中に残っているから
多分、マジでやっちゃったんだとは思う
どことなく、身体が重いし
そろそろと身体を起こし、散らばった洋服を拾いパンツだけでも履きなおしてあたりを見渡す
さすがにこの散らかりようはないなと思い、重たい足取りで部屋を片付け始めた
覚醒したサスケが見たらなだめるどころかじゃないだろうかな

ある程度、片付いただろうと思われるころにサスケはのろのろと浴室から出てきた
濡れた髪を頭からタオルが隠して、下だけ俺のスエットを履いていた
視線がぶつかると互いに動きが止まり妙な空気が流れた

「・・・お、おはよう・・・」
「もう昼だ、ウスラトンカチ」
「あ、どうりで腹が減ったと思ったってばよ・・・」
「・・・・」
「・・・」

正直どうしよう!
どっから切り出せばいいんだってばよ!?

「・・・・おい」
「はい・・・」
「・・・夕べ、やったのか?」

やったって、あなた・・・!
いきなり直球でくるとはさすがサスケ様様
そりゃぁまぁ気になることは1つだけだし、聞きたいこともわかりますとも!
けど、そんな風に聞かれたって俺だってあやふやだからそんなはっきりとは答えられませんってばよ!

「答えろ」
「あ、え、その・・・」
「やったかやってないのかだけでいい」
「・・・・やったと、思う」
「あぁ!?思うって何だ!」
「だ、だって!俺だって覚えてねぇんだってばよ!ごめん!」

写輪眼でにらまれてもう、いい訳とか思いつかなくてすぐさま土下座して床と額をくっつけた
何もいってこないサスケがすんげぇ怖くて顔が上げられなくなってまた妙な沈黙が続いた

「・・・」
「・・・」

サスケが近づく気配がする
やべぇ・・・!これは絶対蹴りがくる・・・!
覚悟を決めてぎゅっと瞼を閉じると、サスケは俺を通り過ぎベッドに腰掛けて盛大にため息をこぼした

「・・・サスケ?」
「もう、いい」
「もういいって・・・」
「忘れろ」

元からそんなに記憶に残ってませんけど・・・なんて言えた雰囲気じゃない

「・・・はぁ」
「・・・サスケは覚えてないのか?」
「・・・・まぁな」
「後悔、してる?」
「・・・してないといえば嘘になる」

やっぱし!
ああああああどうしよう・・・!
サスケのため息のわけもわかんねぇし、つーかサスケが今なにを考えてるかも全然さっぱりわかんねぇってばよ!
沈黙が重い

「・・・・」
「・・・あの、サスケさん・・・?」
「なんだ」
「その・・・ごめん」
「おまえは後悔してるのか?」
「サスケとやったことは後悔してないけど・・・ちゃんと覚えてないのが悔しくて後悔はしてる」
「・・・・そうかよ」

あれ?今の言い方は・・・
恐る恐るサスケに近づき、表情を伺うとうっすらと頬を赤く染めていた

「・・・もしかして、サスケってば照れてる?」
「黙れ」
「・・・」

もしかしてもしかしなくても!
これは、照れてらっしゃる!
じゃぁサスケも俺とやったこと自体は後悔してないんじゃないか・・・という希望が出てきた
おそるおそるサスケに近づき、下から見上げる

「慰めてやろうか?」
「やめろ」

即答でしかも顔をタオルと手で隠したまま言ってくるからこれはもう間違いない
そう思うとなんだか嬉しくなって自然と笑顔になって仕舞いには情けない笑い声まで出てくる

「・・・笑うな」
「や、だってよ」

こんな、笑うなとか無理だってばよ
こんなにも愛おしく感じるサスケ相手に笑うなって、無茶いうなってば
サスケの足に寄りかかるように頭を軽く寄せるとすこしくすぐったそうに逃げるけど、追いかければちゃんとつかまってくれる
あぁ、もうこれはやばすぎる

「慰めてやるよ」

だから顔見せて、裏にそういう思いを込めていってやるとゆっくりと顔を上げてくれてようやく視線がぶつかる
そしたら小さく「慰められてやるよ」と恥ずかしそうに俺の髪を撫でてくれた





fin



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はい!10周年企画4段!
ナルサスノリでやっちゃった!?編ですw
まっさきにこの御代見たときに、「事後だ!事後!」と喜んだものです←
えっち内容はかけませんw
夢説はエロは読む担当!ww
が、がんばります・・・エロかけるように・・・
2009:08:3
お題サイト: ラルゴポット
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