サスケが里を抜けた
大蛇丸の誘惑に負けてあいつは兄貴を追う事を決めて
一人で里を出て行った

同期のやつらで追いかけると決まった時、サクラちゃんが泣いて
「私じゃとめられなかった」って泣いた
俺の大好きな人はサスケのために涙を流して
止められなかった自分を悔やんで
それで流した涙に俺は誓ったのに
連れて、

取り戻せなかった



サスケは木の葉の里を抜けた





好きになったら最後





怪我の治りは早いほうだった
それは九尾のせいだって最近しったけど
あの事件から、サスケがいなくなってから1週間も経たないうちに俺の怪我は治った。
サスケに開けられた穴も傷跡が一切残らず、木の葉には「サスケ」という人がいなかったみたいな変な気持ちになった。
ばあちゃんたちや、サクラちゃんたちはサスケを連れ戻すために動いているのに
俺だってこれから修行に出て強くなるって決めてたのに
なんだかサスケがいないって考えられない





アカデミーにいたころにサスケを良く見かけた川辺に来てもサスケはいなくて
第7班で自己紹介したあの場所に来てもサスケはいなくて
サスケは知らないだろうけど、サスケがこっそり修行していた森のはずれにもサスケはいなくて
イルカ先生に頼んでサスケの家に連れてってもらったけど
サスケはいなくて


俺は引き止められなかったんだって悲しくなって
それでも男が泣くわけにはいかないから

イルカ先生は優しく頭を撫でてくれて「無理だけはするなよ」っていつもみたいに微笑んでくれた






* * * *




「・・・・・」

どこに行ってもサスケがいないってことを理解できなくて
でも時間は過ぎていって、明日はエロ仙人と修行の旅に出る
荷物はまとめたし、部屋も珍しくきれいにした
しばらく帰って来れないから植木たちはイルカ先生に任した。
身支度を整えた俺はベッドに横になった天井を見上げる。
しばらくこの天井ともお別れだななんて思って視線を窓際にやると窓の向こうではまん丸な月が見えた。
それから窓際に置いてあった写真たて。月の光で影になってしまって全体が見えなくなっている。
カカシ先生とサクラちゃんと、
影で顔が見えなくなっているあいつ

「・・・・あのバカ」

影になっているのが気になって写真に手を伸ばし傾けさせて光を当てる。
不満そうなあいつの顔。負けず俺も不満そうにあいつを睨んでるけど
はじめて撮った7班での写真。

「・・・ぜってぇ連れ戻す」

急に頭ん中がサスケのことで一杯になって
断片的なんだけどアイツの表情とか口癖とか
一気に頭の中で再生されていって
写真のアイツに触れてようやく分かった気がした



寂しかったからじゃない
サクラちゃんの涙のためでもない
友達だからだけじゃない

俺にとってサスケは特別なやつで


この写真みたいにまたみんなで笑って
俺とサスケだけ不機嫌そうにお互いを意識して
つまらない意地の張り合いしてケンカして
でもどこか繋がっている変な錯覚に陥って


友達って言葉じゃ足りないぐらいサスケが大切で
ようやく、自然と涙があふれてきた。



サスケは俺の大切な人だったんだ












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次は捏造にいきますww
2011*03*18








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