「キール」



ただ 名前を呼ばれるだけで体が反応してしまう自分が嫌いだ。




サムディ+++







「ほら、ちゃんと食えよ?」
「分かてるッ」

ただ 話しかけられただけで心臓の鼓動が早くなる、そんな自分が大嫌いだ。









「なぁ、キール…」
「…」

そして、いつものパターン。
名前を呼ばれて、振り向いて。
そうして唇を奪われてそのままベットに押し倒されて。
コイツは獣以上だ。

「あれ?もう抵抗しないのか?」
「して僕がお前に敵うはずはないだろう。体力の無駄使いだ」

コイツとは目もあわせたくない。悪態をついてそっぽを向いた。

「俺としては…抵抗されるほうが燃えるんだけどな…まぁいいや」
「…(エロ親父だ)」

コイツの最近の発言には常にそう思う。
どうも親父くさい変な台詞ばっかぼやいてくる。
わけがわからない。

「キール、何考えてんだよ」
「ぁ…ッ」

首筋に舌が這う。
正直気持ち悪くて仕方がないのは事実。
でも、コイツにやられるのは少し違う。
気持ち悪いよりも、背筋に電撃が走るほうが強い。

どっちにしろいい気分ではない。

「んーやっぱさ、こーいう白いところには…痕とかつけたくなるよな」
「付けたら殺すゾ」
「ハイハイ」

いくら睨みつけてもこいつには通用しない。
肩を腕で押してもコイツはどかないし、「やめろ」といっても絶対にやめない。

「お前…ちゃんと飯食ってんのか?前より痩せたんじゃ…」
「ちゃんと食べてるだろ!!お前の目の前で!」
「そういやそうだな。でも、食べた後でどこかに吐いてなきゃいいわけだけど…?」
「…」

実際、食べた後に吐くということは前よりは減った。
コイツとメルディ、ファラたちがやってきて、旅をし始めた頃に比べれば全くといっていいほど吐いていない。
時々、胃が受け付けなくなり、多少戻してしまうことはあるが。

「っあ…!」

僕が返事を返さないと知り、作業に戻った。
胸のほうに指を這わせ、突部分を指でもてあそぶ。
もう片方は舌で翻弄し、いやらしい音を出す。

「んぅ・・・ッ」
「声抑えてろよ?ファラ達に聞こえちまうからな」
「じゃぁこんなことするな!!」

ファラたちは隣の部屋にいる。
ここは小さな町の宿舎。壁も薄けりゃ口も軽い。
誰かにこのことがばれればもうこの町にはいられない。
僕は必死で声を抑えようと唇を噛む。

「おいおい、そんなに力入れんなって…」
「お前が声を出すなといったんだろう…?!」
「ったく…じゃぁホラ」
「んぐぅ!?」

口に布を入れられ、思うように言葉が出なくなった。

「コレなら唇噛む必要がないだろう?」
「んーッ」

にやりと口元を上げ、笑う。
『恐怖』と『快楽』がやってくる。僕はそう感じ取った。






「お前、随分濡れてんなぁ…」
「ッ…」

服を脱がされ、腕は頭の腕結ばれて。
足はコイツにつかまれて…身動きが取れない。
コイツは足と足の間から顔をだし、僕自身に触れ、遊んでいる。

「おぉ。もう三本はいたのか?前より早くね?」
「んぅ…!」

指が中で複雑な動きをする。
一つ一つ全く違う動きをするので快楽が止まらない。
瞳に涙がたまる。

「・・・・」

動きをやめ、指をゆっくりと抜く。
抜いていくときもゾクリと背筋が痺れる。

「やっぱ、コレやめるか」
「…?」

僕の口に入ってた布を取り出し、そういった。
僕はなんで急に?とコイツを見つめた。

「俺、お前の喘ぎ声聞かないとどうもヤった気にならない…」
「な…ッ!?」
「つーわけで、おもいっきし声出してくれよ」
「な、ちょ…ッ」

「ここをどこだと思っているだ」と怒鳴ってやろうかと思ったが、体の中に異物が進入してきて体が強張り声が出なくなった。

「っあ…ッ」

容赦もなく進入し続けるソレ。
僕はどうするすべもなく、ただ痛みにこらえ、声を抑えようとまた唇を噛む。

「だかぁらぁ噛むなって。痛いのはいやだろう?」
「十分イタイ…!!」
「あっそ」
「ひゃぁ!?」

ゆっくりと動いていたソレは急にスピード付け、動き出す。
奥にへと、様々なところにぶつかりながら。

「あ…んぅッ!」

もう思考が出来なくなりただ声を抑えようと努力するだけだった。
しかし、それもコイツが唇を奪うものだから巧くいかない。
声はどんどん外へと出て行った。

「ぁ…っひぃ…」

頭の中が真っ白になり、もうコイツの声さえも聞こえなくなりそうだった。
だが、最後に「可愛い」と耳元でささやかれ、僕は目の前が真っ白になった。

「ぁあ…ッ!」







「……」

目が覚めるとなんとも頼もしそうな胸が目に入る。
顔を上げると、気持ちよさそうに寝息をたてながら寝ていた。

僕はゆっくりと離れ、シャワーを浴びるべく、ベットから立ち上がった。
相変わらず腰が痛い。

「なんだ?もう起きたのか?」
「・・・」

調子のズレタ間抜けな声に僕は怒りを覚えた。
誰のせいでこんなに体が痛いんだ。

「もうちょっとゆっくりしようぜ?」
「お前はそうしてろ。僕はシャワーを浴びてくる。」
「一人で平気か?」
「僕を子供扱いするなッ!」
「じゃなくて」
「?」
「一人で片付けできるかって聞いてんの」
「・・・・・」

最初、コイツがなんの『片付け』のことをいっているのかわからなかった。
そして、僕は理解し、一気に顔に熱が入る。

「お前…ッ!!後始末ぐらいしろ!!」



今日も一日大変な日であるような気がしてたまらなかった。






fin.





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初のリッキル☆
リッキルはずっとウラ希望。(をい)
こんな感じで二人はエンドレスです。その日の夜もこんなことやってます。
さて、後始末とは何のことでしょうね?謎です。(笑)
やはり、どっちかってぇーとリッドのほうがキールに惚れてるのかな?
でもキールも結構好きみたいですし。ようは態度に示すか示さないかかな?
リッドは二人っきりになるとドンドンアプローチします。
キールは全くアプローチしません。
ヴェイティトとはなんとなく関係図がちがうのですよ。おほほほほほほ
2005*06*17
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